妊娠中に母親が糖尿病であると子宮内は高血糖状態にさらされ、生まれた子は心血管合併症が発症する確率が高くなる。そこで妊娠期に高血糖を呈する糖尿病妊娠モデルラットを作成し、生まれてくる仔の心臓における影響を検討した。その結果、生まれた仔の心臓では糖化が亢進し、NF-κBやIL-6などの炎症シグナルが増加することでAktなどのインスリンシグナル異常やGLUT4の膜への取り込みが抑制されており、インスリン抵抗性が起きていることが明らかになった。しかし、糖尿病母ラットが妊娠中にエイコサペンタエン酸を摂取することで、これらの異常が改善されることを明らかにした。
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