大豆イソフラボンのゲニステイン(GEN)、ダイゼイン、グリシテイン、エクオール(EQ)の併用による抗癌作用をエストロゲン受容体(ER)あるいはHER2発現の異なる3種の乳癌細胞で検討した。GENとの併用による増殖抑制効果はEQで最も強く、ER陽性のMCF-7でのみ有意な相乗作用を示し、アポトーシス関連蛋白のBax/Bcl-xL比の上昇によるアポトーシス誘導と判明した。 この結果は欧米に比べアジア人がダイゼイン‐EQの転換能が高く、血中のGENに加えEQ濃度が高いということが乳癌リスクが低い一つの理由と考えられる。 しかし、この相乗効果は乳癌発症モデルラットでは認められず、さらなる研究が必要である。
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