本研究では、国際教育協力のモデルのひとつとして、日本の映像コンテンツを活用した授業研究モデルを提示した。映像コンテンツは、制作する国の文化・歴史観を含むため、途上国の教育現場にそのまま提供するだけでは授業改善が行われない。本研究は、教師が直面している葛藤とその葛藤を解決するための方略について、映像コンテンツを用いた授業研究のプロセスに焦点を当てている。研究の結果、授業研究モデルの要因として、(1)学習環境や授業設計などを配慮した映像コンテンツ紹介、(2)参加型ワークショップによる研修の必要性、(3)授業研究の意義を確認できる機会の設定の3つを示した。
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