これまでの調査によって、北海道産アカエゾマツ材、青森県産ヒノキアスナロ材、鹿児島県産ヤクスギ材、アラスカ州産シトカスプルース材を得ることができた。また、年輪年代解析により、これらの試料の年輪に暦年代が付与できた。年輪幅は、高画素デジタルカメラを使用して得た高解像度画像から測定した。画像データおよび年輪幅データは、将来の検証のために、専用のハードディスクに保存した。 次に、将来の試料の放射性炭素濃度測定のために、加速器質量分析計を保有する研究機関との研究協力関係を構築した。2016年度は、国内の加速器質量分析計の研究者が多く参加する「第19回AMSシンポジウム(主催団体:日本AMS研究協会)」を所属機関にて開催した。このシンポジウムにおいて、加速器を保有する各機関の研究者に協力を要請した結果、東京大学総合研究博物館の協力が得られることとなった。今後、東大総合博と連携しながら、これまで収集した試料を用いて、データの獲得と解析に臨む。
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