本研究課題では,近年その蓄積が容易かつ大規模となっている電子データに対する分析手法として,機械学習の一手法であるメトリックラーニングに着目し,大規模実データへの適用のための各種手法について検討を行った.具体的には,正則化を用いたロバストな解の導出法の提案,データ選択による計算コストの低減法の提案,複数の局所的距離計量を仮定,統合した分析の方法について検討し,その有効性を示した.これらの手法は分析対象データの規模や分析時に重点を置く内容(計算に要するコストや分析精度など)により使い分けることが可能であり,大規模実データへの適用可能性を示した.
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