地すべりや斜面崩壊の防災、減災のためには、事前にそうした現象が発生することを予測することが重要である。本研究は、新たな斜面災害を予測する尺度として、弾性波の利用を提案するため、まず水槽実験をおこない地すべり発生前に、弾性波の伝播が土層中でどのように変化するか検証をおこなった。まずは、そのような水槽実験をおこなうための水槽を新たに製作し、弾性波の送受振システムを構築した。それを用いた降雨実験をおこなった結果、地下水位の変化に伴って、弾性波の伝播速度が複雑に変化すること、降雨に伴う斜面崩壊が発生するしばらく前から弾性波の伝播速度と振幅が低下することが明らかとなった。
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