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2014 年度 実施状況報告書

AEセンサを用いた雪崩発生予測手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 26750136
研究機関日本大学

研究代表者

小田 憲一  日本大学, 理工学部, 助教 (70632298)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード低周波帯 / 積雪内部
研究実績の概要

これまで申請者が開発を行ってきた雪崩の流動予測手法は,実際に発生した雪崩の運動を精度よく再現することが可能である.しかしながら,雪崩が発生する場所やタイミングを的確かつ迅速に検出する方法が未だ確立されていないため,正確な雪崩の流動予測を行うには十分な情報収集体制が整っていないのが現状である.そこで,本研究では雪崩の発生を的確かつ迅速に検出できる方法を確立するため,毎年雪崩が発生する斜面にAEセンサ(Acostic Emission Sensor)を設置し,積雪内部のAE(高周波の弾性波)を継続的に計測する.これにより,積雪内部の弱層位置,大きさ,進行状況を把握し,雪崩の発生強さ,分布域,持続時間等の予測法を明確化し,従来よりも精密な流動予測解析を行うことを目的とする.
初年度の研究目的は,積雪内部の雪崩発生個所をAE法によって把握することである.これまでに得られた結果から,積雪内部のAE検出は,積雪内部の伝播速度が非常に速く,ウェーブガイドを用いた場合であっても,AEの変化を定量的にとらえることが難しいことがわかった.このことを踏まえ,次年度からはAEセンサのみならず,加速度センサを用いた低周波帯の伝播特性を把握し,積雪内部構造との関係性を検討する.加えて,昨年度得られたデータを参考に,積雪内部を模擬した材料条件について,トモグラフィ解析を行う.実斜面での実験は,昨年度の積雪状況を確認しながらではあるが,今季の降雪状況を確認しながら,連携研究者の協力をもとに実施の予定である.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

積雪内部構造の把握を目的として使用を検討していたAEセンサであるが,積雪内部の弾性波伝播速度が非常に減衰しやすいことから,高周波帯だけでは積雪内部の変化をとらえることが難しいことがわかった.そのため,従来の計画で予定していた積雪内部構造の把握を目的とした検証を次年度も行う必要がある.

今後の研究の推進方策

積雪内部構造の把握に関しては,AEセンサではなく,低周波帯を検出することが可能な加速度センサを用いて,追加検証を行う予定である.また,同時に積雪を模擬した材料条件について,トモグラフィ解析を行い,積雪内部の伝播特性について検討を進めていく.実斜面への適用に関しては,昨年度の降雪状況を踏まえ,実施可能なサイトの検討を進め,次年度中に測定を開始する予定である.

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公開日: 2016-06-01  

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