マウスES細胞由来in vitro 肝組織モデルにおいて、アセトアミノフェン(APAP)を添加することで、細胞障害の誘導が観察できた。このことは肝細胞特異的なAPAP代謝によるマウスの薬物性肝障害と類似していた。そこで、このin vitro肝障害モデルにおいて免疫細胞の関与を検討するため、in vitro肝組織モデルと脾臓由来のリンパ球細胞の共培養を試みた。APAP添加後、共培養群においてより障害が促進されることが観察された。以上より、リンパ球を導入したin vitro 肝組織モデルでは、薬物による直接的な細胞死だけでなく、リンパ球から産生された炎症性サイトカインによる炎症が再現可能であった。
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