研究課題
身体質量重心の力学的エネルギー変換効率は、歩行中の重力の効率利用の程度を定量的に表す指標である。従来、力学的エネルギー変換効率算出には、床反力計を用いて床反力前後方向成分と鉛直方向成分から算出する方法と、三次元動作解析装置から求めた身体質量重心の位置情報から算出する方法が存在するが、いずれも大規模な実験室が必要である。H26年度の研究成果としては、新たな手法としてゲーム用デバイスであるキネクトv1センサを活用し、体表マーカーが不要で、かつ、リアルタイムに身体合成重心を描写するシステムを開発した。H27年度の研究成果は、マイクロソフト社より新たにリリースされたキネクトv2センサを活用し、キネクトv1センサを用いたシステムとの精度検証を実施した。結果は身体質量重心の検出範囲は、キネクトv2センサの方が遠くまで検出可能で、検出精度も高かった。該当研究におけるH27年度の研究実績は、査読付原著論文1件、国際会議発表2件、国内学会発表5件である。
2: おおむね順調に進展している
平成27年度の計画は従来法により得られたデータとの差異の検討および誤差を最小化する手法の検討であった。研究計画は概ね順調に進行している。
実施の患者を対象とした臨床評価を計画している。低歩行能力患者を対象とし、補装具を利用する前後のデータを取得し、エネルギー変換効率を評価し、臨床現場での有用性の視点で検証する。
研究成果発表のための学会旅費が当初の予定より支出が多かったが、次年度使用額は74,632円と小額であり、ほぼ計画通り支出した。
実施の患者を対象とした臨床評価を計画している。人件費・謝金、旅費などを中心に支出する計画である。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (7件) (うち国際学会 2件)
Journal of Physical Therapy Science
巻: 27(9) ページ: 2813-2816
ONLINE ISSN: 2187-5626 PRINT ISSN: 0915-5287