本課題は、代表者らが提案する、「舌の動き」を「指の動き」に置き換えて、操作盤面をペンや指でなぞって、リアルタイムに楽器のように連続な音声を生成する方式に関して、試作によりアルゴリズムの改良と提案を段階的に進めた。 まず、ペン入力操作の速度を補うようなアルゴリズムの考案により、初心者でもホルマント軌跡を再現しやすく改良した。また、任意話者の数秒の短母音の録音音声から、その声質を再現した母音音声を自由に生成するアルゴリズムを提案し実装した。さらに、構音のみに障害を持つ者が、残存する不明瞭な声を出しながらペン入力で音韻を加えるシステムを提案し、話者に近い声で元の韻律を保った声を生成できることを示した。
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