研究課題/領域番号 |
26750262
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
成瀬 和弥 筑波大学, 体育系, 助教 (80400703)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 生涯スポーツ / 政策過程 |
研究実績の概要 |
本年度は、研究実施計画に基づき、主として、以下の3点を実施した。 第一に、本研究の枠組みを検討した。具体的には、本研究での、キングダンの政策の窓モデルの有用性を検討するために、政策学の理論書を精読した(Paul A. Sabatier(2007) Theories of the policy process. John W. Kingdon(2011) Agendas, Alternatives, and Public Policies. 秋吉ら(2010)公共政策学の基礎. 岩崎ら(2012)政策過程の理論分析. など)。キングダンは、政策過程のプロセスには①問題、②政策案、③政治の3つの流れがあると指摘し、それぞれの流れは相互に独立したプロセスとして展開しており、ある決定的な時期に合流するとした。このような時期の出現をキングダンは「政策の窓」の開放と呼んだが、「窓」が開いただけで政策が実施されるのではない。そこには、「政策の窓」が開いたことを知覚して自らの支持する政策を推進しようとする活動家である「政策事業家」が大きく関わっているという。本研究ではこの理論を援用し、次年度以降、資料収集につとめ、研究をまとめていきたい。 第二に、政策の窓モデルを援用している先行研究を検討した。 第三に、文部省生涯スポーツ課・競技スポーツ課が設置された際の関係資料を収集した。具体的には、文部省生涯スポーツ課と競技スポーツ課の設置に関しての国会審議が行われた際の衆議院および参議院の議事録を収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画した今年度の実施課題3点のうち、研究枠組みの検討と資料収集という2点は実行できた。しかし関係者へのインタビュー調査は、先方とのスケジュール調整がつかず実施できなかったが、次年度は実施できるよう、関係者のすでに了解も得ており、おおむね順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策として、第一に関係者に継続的にインタビューを行う。すでに関係者には、調査協力の了解は得ており、問題はない。第二に、関係資料の収集を行う。関係者等の調査協力を得ながら、文部省生涯スポーツ課・競技スポーツ課の設置に際しての説明資料等の発掘を試みる。
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次年度使用額が生じた理由 |
関係者へのインタビューが実施できなかったため、それにかかる謝金の支出がなかったため、未使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成27年度実施する関係者へのインタビュー調査のために使用する。
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