空中感覚向上のための指導方法の作成を目指し、体操選手がとび1回ひねり遂行中に行う眼球と頭部の協応運動を解明した。研究1によって、体操選手がとび1回ひねり中に2種類の視線移動パターンを用いることが明らかになった。体操選手の方が非体操選手よりも着地前の視線安定が早期に始まることもわかった。両者のうち、着地前と着地時にのみ視線が安定するSingle-step gaze shift patternの方が、体操選手にとって利点を持つ可能性がある。研究2によって、これらのパターンがジュニア体操選手でも実行されることがわかった。研究3では、そのパターンが体操選手の定位方略に基づくことが示唆された。
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