最終年となった本年度は研究成果の公開を中心とした研究活動を行った。2018年9月4・5日に開かれた日本武道学会第51回学会大会において「ドイツにおける柔道教育の展開及びその現状:指導論の展開を中心に」というテーマで戦後のドイツにおける柔道の指導論の主な展開をまとめた研究発表を行った。 また、2018年12月09日は津田塾大学において「グローバル社会における柔道教育の在り方とこれからの課題を考える:日本とヨーロッパの実践例を中心に」をテーマとした一般公開のシンポジウムを運営・開催した。柔道の関係者約40名が参加した本シンポジウムにおいて招待講師三名により「嘉納師範の思想から現代社会における柔道教育の理念を探る」(畠山洋平氏・講道館)、「教科体育における柔道と伝統文化の学習」(有山篤俊准教授・兵庫教育大学)及びフランス柔道を中心に「グローバル社会における柔道教育の在り方を考える」(濱田初幸教授・鹿屋体育大学)という三つの講演を行い、午後は「グローバル社会における柔道教育の多様性を考える」をテーマとしたパネルディスカッションを行った。パネルディスカッションは「ドイツ柔道連盟の取り組みを事例に」(ソリドーワル)と「フランス柔道連盟発行の指導書に注目して」(植田真帆氏・日本福祉大学)という事例を話題提供してから講師、話題提供者と参加者を含むディスカッションに入った。 シンポジウムの際に講師及び話題提供者の原稿を集めた資料集100部を編集・作成し、当日の参加者及び柔道の関係者に配布した。
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