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2017 年度 実績報告書

経皮的電気刺激を用いた新たな手法によるACL損傷メカニズムの再現と内的因子の影響

研究課題

研究課題/領域番号 26750315
研究機関大阪体育大学

研究代表者

下河内 洋平  大阪体育大学, 体育学部, 教授 (80465632)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード前十字靭帯 / ACL損傷 / 傷害予防 / 着地 / 大殿筋 / 損傷メカニズム / 女性アスリート / スポーツ傷害
研究実績の概要

平成29年度は、実験に参加した29名の被験者から測定した運動学的・動力学的データを分析し、その結果を学会やセミナーで発表した。統制条件では、被験者は30㎝の台高から両脚でドロップジャンプを行い、約30㎝ジャンプした後、地面反力計上に利き脚で片脚着地を行った。実験条件でも同様のタスクを行ったが、ドロップジャンプで約30㎝跳躍した瞬間から着地が終了するまで、着地脚側の大殿筋を経皮的電流刺激により強制的に収縮させた。2条件間の運動学的、動力学的指標の相違を、性別×条件の2要因分散分析により検証した。その結果、実験条件における大殿筋の過度で制御されていない予備収縮および着地後の収縮は、ACL損傷メカニズムと関連が深いタイミングである、接地時、最大地面反力発生時、および最大膝伸展モーメント発生時において、統制条件よりも有意に股関節を外転および伸展位にすることが示された。また、骨盤の空間における位置においても、前述の全てのタイミングにおいて、実験条件では統制条件よりも側方傾斜および後傾位を示すことが示された。着地動作などの減速動作時における大殿筋の収縮は、ACL損傷予防において重要であることが指摘されている。しかし、過度で制御されていない大殿筋の収縮は、上体を支持脚へ傾け、さらに後傾位にする可能性があるため、ACL損傷リスクを高める可能性があると言える。このような状況は、例えば、バスケットやハンドボール選手がジャンプを行い、空中で他の選手に後方に押された時に、転倒を避けるために、股関節を伸展させて無理やり後ろに足を出すような状況に類似していると考えられる。このような状況は、体幹の位置にも影響を及ぼし、ひいてはACL損傷リスクも増大させると言える。
今後も引き続き分析を進め、各種下肢アラインメントが、実験条件のタスク中において膝関節負荷にあたえる影響を明らかにする。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Too Early Gluteus Maximus Preactivations Affect Multiplane Lower Extremity Joint Angles during Single-leg Landing2017

    • 著者名/発表者名
      Yohei Shimokochi, Kanae Hosaki, Akiko Takiguchi
    • 雑誌名

      The Journal of Physical Fitness and Sports Medicine

      巻: 6 ページ: 554

    • DOI

      https://doi.org/10.7600/jpfsm.6.551

    • オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 非接触性ACL損傷予防のための着地メカニクス2017

    • 著者名/発表者名
      下河内洋平
    • 学会等名
      JATI & JATO コラボセミナー
    • 招待講演
  • [学会発表] 片脚着地中の大殿筋の早すぎる収縮は複数の運動面における股関節及び膝関節角度に影響を与える2017

    • 著者名/発表者名
      下河内洋平、寳崎加那絵、瀧口晃子
    • 学会等名
      第72回日本体力医学会大会

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公開日: 2018-12-17  

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