研究課題/領域番号 |
26750316
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研究機関 | 森ノ宮医療大学 |
研究代表者 |
上田 真也 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 講師 (40616926)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 糖代謝 / システム動態解析 / 高強度運動 |
研究実績の概要 |
本研究では,システム動態解析を用いて,高強度・間欠的運動種目の競技特性が高強度運動に対する骨格筋の糖脂質代謝機能の動的特性および糖代謝関連ホルモンの分泌に及ぼす影響について明らかにし,競技特性に応じたスポーツ選手の最適なパフォーマンス評価やトレーニング法の開発を目指す.初年度は一般人を対象とした,高強度運動負荷に対する骨格筋の糖脂質代謝反応のシステム動態解析とその評価法について構築することができた. 本年度は本研究の根幹を担う13C安定同位体比分析を用いた糖脂質代謝応答の記録を可能にすることを目的とした.特に,運動時における糖代謝に大きく関与する肝臓に焦点をあてて,13C安定同位体比分析を用いたアスリートにおける肝糖代謝能の非侵襲的評価法を開発し,肝糖代謝能の特性を明らかにすることを目的とした.その結果,アスリートは健常者に比べて,肝糖代謝能が優れており,4週間のdetrainingによって肝糖代謝能は低下することが明らかとなった. 最終年度は,初年度に構築した高強度運動負荷に対する骨格筋の糖脂質代謝反応のシステム動態解析とその評価法を用いて,サッカー選手および陸上長距離選手を対象に,高強度・間欠的運動種目の競技特性が高強度運動に対する骨格筋の糖脂質代謝機能の動的特性および糖代謝関連ホルモンの分泌に及ぼす影響について明らかにし,競技特性に応じたスポーツ選手の最適なパフォーマンス評価やトレーニング法の開発を行う.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本年度は,13C安定同位体比分析を用いたアスリートにおける肝糖代謝能の非侵襲的評価法を開発した.研究成果の一部は,9月に開催された日本体力医学会において発表した.学会発表した内容は,現在国際誌に投稿している.
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今後の研究の推進方策 |
これまでに構築した高強度運動負荷に対する骨格筋の糖脂質代謝反応のシステム動態解析とその評価法を用いて,高強度・間欠的運動種目における競技特性に対する高強度運動時の糖・脂質代謝反応のダイナミクスを定量的に評価すること,また糖代謝関連ホルモンの分泌動態について検証することで,競技特性に応じたスポーツ選手の競技力向上に資する最適なパフォーマンス評価やトレーニング方法の開発を行う.
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次年度使用額が生じた理由 |
実験の進行状況により,13C-脂肪酸を購入できなかった.
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次年度使用額の使用計画 |
最終年度は,これまでに方法論も構築できたため,本研究の根幹を担う13C-脂肪酸を購入予定である.
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