持久性アスリートでは、運動後の過度な血圧低下により立ちくらみなどを引き起こされやすい可能性が指摘されている。持久性競技に比較的多く見られる運動性無月経は3カ月以上月経が発来せず、無月経者は慢性的な低エストロゲン状態に曝されている。血圧規定因子である血管抵抗はエストロゲンの影響を受けることから、女性アスリートの運動後低血圧応答は月経周期により異なると考えられる。本研究では、無月経を含む月経異常アスリートと正常月経アスリートの運動後の低血圧応答の違いについて検討した。その結果、無月経を含む月経異常アスリートにおける運動後の血圧低下の程度は正常月経アスリートに比べ大きいことが示された。
|