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2016 年度 実績報告書

生体電気インピーダンス測定による体水分量評価を利用した筋グリコーゲン測定法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 26750320
研究機関独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター

研究代表者

塩瀬 圭佑  独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学部, 契約研究員 (70708106)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード筋グリコーゲン / 細胞内外液量 / 生体電気インピーダンス法
研究実績の概要

本研究の目的は、筋グリコーゲン貯蔵量と生体電気インピーダンス法から推定される体水分量変化の関連性を明らかにすることである。本年度は、筋グリコーゲン貯蔵量が減少した際に生じる体水分量変化の特徴を明らかにする研究を実施した。
本年度の研究では、成人男性を対象に筋グリコーゲン貯蔵量が通常レベル、または低下した状態になるよう運動・食事介入を行った。対象者は筋グリコーゲン枯渇のための運動を実施し、その後24時間にわたり糖質含有量の異なる2条件 (PLA または CHO条件) の食事を摂取した。運動前後と運動24時間後に筋グリコーゲン貯蔵量を測定した。筋グリコーゲン貯蔵量の測定には炭素の磁気共鳴分光法を用い、対象部位は大腿部筋とした。また、運動前と運動24時間後に各身体セグメントにおける細胞内外液量を測定した。細胞内外液量の測定には部位別生体電気インピーダンス法を用いた。
筋グリコーゲン貯蔵量は両条件で運動後に有意に減少した。運動24時間後のグリコーゲン貯蔵量はCHO条件では運動前と同程度まで回復したが、PLA条件では回復は認められなかった。一方、各身体セグメントにおける細胞内・外液量の変化パターンに条件間で有意な違いは認められなかった。すなわち、筋グリコーゲン貯蔵量の減少は、インピーダンス法から推定される細胞内外液量を変化させる要因とはならないことが示唆された。
本研究により、筋グリコーゲン貯蔵量の顕著な増加は生体電気インピーダンス法から推定される細胞内液量の部位特異的な増加を引き起こすが、筋グリコーゲン貯蔵量の減少は細胞内外液量を変化させる要因とならないことが示された。これらのデータは、筋グリコーゲン貯蔵量の増加を生体電気インピーダンス法から推定される体水分量の変化から推定できる可能性を示す。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2017 2016

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 競技パフォーマンスに及ぼす糖質制限の影響2017

    • 著者名/発表者名
      塩瀬圭佑
    • 雑誌名

      体力科学

      巻: 66 ページ: 125-131

    • DOI

      http://doi.org/10.7600/jspfsm.66.125

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Segmental extra- and intracellular water distribution and muscle glycogen after 72-h carbohydrate loading using spectroscopic techniques.2016

    • 著者名/発表者名
      Keisuke Shiose, Yosuke Yamada, Keiko Motonaga, Hiroyuki Sagayama, Yasuki Higaki, Hiroaki Tanaka, Hideyuki Takahashi.
    • 雑誌名

      Journal of Applied Physiology

      巻: 121 ページ: 205-211

    • DOI

      10.1152/japplphysiol.00126.2016

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] パフォーマンス向上・健康増進のための新たな栄養学的手法の可能性:パフォーマンス向上のための糖質摂取 -筋グリコーゲン貯蔵量に着目した手法とその応用性-2016

    • 著者名/発表者名
      塩瀬圭佑
    • 学会等名
      第71回 日本体力医学会大会
    • 発表場所
      岩手
    • 年月日
      2016-09-23 – 2016-09-25
    • 招待講演
  • [学会発表] Changes in muscle glycogen, body composition, and endurance performance during 72-hour carbohydrate loading with excess energy intake2016

    • 著者名/発表者名
      Keisuke Shiose, Yosuke Yamada, Keiko Motonaga, Hiroyuki Sagayama, Yasuki Higaki, Hiroaki Tanaka, Hideyuki Takahashi.
    • 学会等名
      21th Annual Congress of the European College of Sports Scienc
    • 発表場所
      Vienna, Austria
    • 年月日
      2016-06-06 – 2016-06-09
    • 国際学会

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公開日: 2018-01-16  

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