研究課題/領域番号 |
26750321
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡林 里枝 京都大学, 健康科学センター, 助教 (70526805)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | EBM / eラーニング / 健康情報 / 市民 |
研究実績の概要 |
平成27年度は、昨年度に作成した学習ツールの内容案(パワーポイント)をブラッシュアップした上で、次の事項を行った。 1.ウェブ上にeラーニングによるEBM学習ツールを作成:インターネット上にウェブサイトを開設し、サイトに関する説明および、eラーニングによる学習ツールを掲載した。学習ツールは、昨年度に検討した教材に含める18の内容を網羅した、計16の単元(①ストーリー、②クイズ(○×方式)、③解説、④詳説の4部構成)とした。また登場人物などイラストは親しみやすいものとなるよう検討を重ねた。 2.学習ツールのユーザビリティー評価項目の検討:作成したeラーニングのユーザビリティーを確認し、改善に活かすための評価項目を検討・決定した。評価項目は、有効性(関心が持てたか、日常生活に役立ちそうか)、効率(難易度は適当か、文章や絵は見やすいか)、満足度(家族や友人に紹介したいか)、および改善点とした。測定は、質問紙(5段階リッカート尺度と自由記載)、およびフォーカス・グループ・インタビュー(半構造化面接)にて行うこととした。 3.EBM学習ツールのユーザビリティーに関する想定利用者による調査の実施:新規に開発したツールの評価および改善点について示唆を得るため、調査を実施した。京都大学医の倫理委員会で承認を得、健康・医療情報に関心がありインターネットを利用する成人から成る4~5名のグループを対象に、EBM学習ツールを利用してもらった上で、質問紙調査およびフォーカス・グループ・インタビューを行った。計5グループ、25名の調査を終了した。質問紙は単純集計および対象者背景別の集計を、またインタビューはテープ起こしを行い、現在、ツール改訂のための分析に着手している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平成27年度の当初の予定は、1.平成26年度に作成したeラーニングの内容・構成案を元にさらなる内容の検討、2.インターネット上にホームページを開設しeラーニング作成、3.EBM学習ツールを使用した際に評価する指標の検討、を行うことであった。これらの予定事項は完了し、引き続いて評価研究を開始しており、順調に進展していると考える。
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今後の研究の推進方策 |
平成28年度は、平成27年度に実施したユーザビリティー評価の結果を検討し、EBM学習ツールの改善点を吟味した上で、ツールを改訂し完成させることである。
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次年度使用額が生じた理由 |
予算に限りがある中、ウェブページやeラーニングにどのような機能が必要か、今年度、想定ユーザーを対象とした評価研究を行い見極めた上で、次年度、無駄のない形でこれらを改訂・確定することとした。そのため、初版に備える機能を必要最低限とすることにより、約5万円弱の次年度使用額を生じさせた。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度、評価研究を行う中で、ウェブページやEBM学習ツールの改訂が相当量必要となることが見込まれた。次年度使用額は、これらの改訂のために使用する予定である。
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