研究課題/領域番号 |
26750332
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
松村 健太 北海道大学, 情報科学研究科, 研究員 (30510383)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | モバイルヘルス / 実験系心理学 / 情報工学 / 高血圧 / ストレス |
研究実績の概要 |
本研究は,スマートフォン本体のみを用いて血圧を推定する方法を開発しようとするものである。研究開始年度である本年度は,最新のスマートフォン環境への対応や,本実験を視野に入れた予備的実験を行った。具体的な内容は以下の通りである。 1.血圧推定に用いるベースとなるアプリ,iPhysioMeter 1.2.1は,これまで,iPhone 4sのみを用いてしかデータを取得してこなかった。しかし,iPhysioMeter自体は,iPhone 4s以外でも動作するように設計されている。そこで,今期はiPhone 4s, 5, 5s, iPod touch 5th を用いた基礎的実験を行い,これらのどれを用いても,大きな問題なくデータが取れることを確認した。 2.大学院生2名を対象として,長期測定試験を実施した。その結果,iPhysioMeterを用いて,日常生活中から無理なくデータが取れることを確認した。 3.本年度に実施されたiOSのアップデート(iOS 8)により,アプリ側の自由度が大幅に向上した。そこで,この恩恵に預かるべく,サンプリング周波数の高速化,CMOSカメラのキャリブレーションとマルチタスクの最適化,素データの管理機能の追加,位置情報の取得と保存機能の追加,といった改良をiPhysioMeterに加えた。この改良を施した新バージョンは,Apple社のiTunes App Storeにて,現在無料公開中のiPhysioMete 1.2.1の最新版としてダウンロード可能になる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
実験に使用予定のiPhone 6シリーズが,発売当初は品薄で入手不可であり,その後は4ヶ月以上にも渡る一時的な販売中止によって入手不可能であった。そのため,iPhone 6シリーズを用いる実験が行えなかった。 本年度に実施されたiOSのアップデートは,前回のアップデートに次ぐ大型アップデートであった。見た目だけでなく,内部的な変更も随所にあったため,iPhysioMeterをこれに対応させるのに非常に時間がかかった。
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今後の研究の推進方策 |
入手可能になり次第,iPhone 6シリーズを複数台導入することで,並列的に実験を行っていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
既述の如く,実験で使用予定のiPhone 6シリーズの入手が不可能であったため,研究計画に遅れが生じている。ただし,入手後は滞りなく実験実施が可能と見込まれるため,今年度は経費を節約し,節約した分を次年度に回すことにした。
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次年度使用額の使用計画 |
iPhone 6シリーズを複数台入手することで,当初の実験計画に沿いながらも,並列的にどんどん実験を行っていく。
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