研究課題/領域番号 |
26750339
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研究機関 | 日本女子体育大学 |
研究代表者 |
大槻 曜生 日本女子体育大学, 公私立大学の部局等, 助教 (00710667)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 血管の伸展性 / 筋の柔軟性 / 超音波組織ドプラ法 |
研究実績の概要 |
昨年度は,前脛骨動脈壁と,前脛骨筋内で前脛骨動脈に隣接する部位の伸展性について,超音波組織ドプラ法による計測方法を検討し,16名の被検者で安静時とストレッチ時のどちらも動脈壁と隣接筋の伸展性が相関すること,伸展性はストレッチによって低下する結果を得た.しかし個人差も見られたので,今年度はデータ解析を追加し再度検討を行った.その結果,25名分のデータによれば,全体として,一過性のストレッチによって前脛骨動脈壁の伸展性も隣接する前脛骨筋の伸展性も低下し,その低下は5分後も持続することが分かった.また,伸展性の低下は動脈壁よりも隣接筋でより維持される傾向もあり,生体での反応としては,両者のストレッチに対する伸展性の変化は異なる可能性が考えられた. 続く検討として,一定期間ストレッチを付加した場合に伸展性の適応が見られるかどうかを実験するため,被検者自身が簡便に足関節を底屈することが可能な装置を制作している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
データの精査とまとめ作業に当初の予定より時間がかかったこと,また次の実験のためのストレッチ装置の作図,改良が遅れているため.
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今後の研究の推進方策 |
これまでに得られた成果を論文として公表する.一過性には動脈壁と隣接筋の伸展性を低下させるが,ストレッチ刺激を繰り返し一定期間与えた場合には両者の伸展性は増加するか,その変化の仕方は両者で異なるかを検討する.
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度はストレッチ装置を購入する予定であったが,装置の設計・改良に時間がかかり購入までに至らなかった.
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次年度使用額の使用計画 |
ストレッチ装置が制作できた段階で,購入する予定である.
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