本研究の目的は、(1)乳児における選好形成の過程を明らかにすることと、(2)そのために「ホームラボ」手法を確立することであった。「ホームラボ」とは、家庭に対してタブレットPCを貸与し、インストールされたアプリを乳児が遊ぶことでデータを取得するという手法である。本研究では、乳児に様々な刺激アイコンのペアを提示し、そのどちらをタッチするかで選好を測定した。 数日間にわたりほぼ毎日実施したところ、乳児は初めてのアイコンを多く選択したが、乳児によっては一度選ばなくなったアイコンへの選好が回復するケースもみられた。また、教示やアプリの娯楽性を向上させることで、ホームラボ手法は有用なものになるだろう。
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