研究課題
研究実績の概要 (800字以内)これまでに申請者らは、Receptor activator of nuclear factor kappa-B ligand (RANKL)刺激によるBone marrow-derived macrophage (BMM)の破骨細胞への分化をTriphenyl compound A (TPh A)およびSUKU-1が阻害することを見いだし、さらに誘導体を用いたスクリーニングにより、SUKU-33 (H26年報告書に示すSUK-39と同じ)を最も強い破骨細胞分化抑制化合物として同定した。そこで本年度は、SUKU-33の破骨細胞分化抑制物質の作用機序解析を行った。RANKLは破骨細胞前駆細胞表面のRANKに結合することで、NF-κB経路やMAPK経路、AP-1経路などを活性化させ、破骨細胞分化シグナルに関わる遺伝子NFATc1, CathepsinK, TRAP, DC-STMPなどの発現を誘導する。そこでこれらの遺伝子の発現量を評価した結果、SUKU-33の処理によりこれらのmRNA量の減少が確認された。さらに、SUKU-33は3[H]-Uridineの取り込みを阻害したことから、SUKU-33はヌクレオシドトランスポーターであるconcentrative nucleoside trans-porter (CNT) とequilibrative nucleoside transporter (ENT)を阻害することが明らかとなった。以上の結果よりSUKU-33はCNTおよびENTを阻害しmRNAの発現を抑制することで、破骨細胞分化抑制効果を示すことを明らかにした。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 謝辞記載あり 3件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 5件)
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