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2015 年度 実施状況報告書

他者の識別・選好に関する脳内機構

研究課題

研究課題/領域番号 26750381
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

阿部 央  国立研究開発法人理化学研究所, 脳科学総合研究センター, 研究員 (10711161)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードマーモセット / 選好 / トレーニング
研究実績の概要

今年度は、行動実験のセットアップを中心に進めた。デリケートな動物であるため、極力動物のストレスを軽減するように実験を進めた。まずマーモセットを実験室に連れて来て、何もさせず、新しい環境である実験室に順化させることから始めた。次に、神経活動記録の際に必要な、モンキーチェアーに順化させた。その後、無菌下の外科手術により、頭部固定用のヘッドポストを頭蓋骨に取り付けた。手術から十分に回復後、再び、実験室に連れて来て、実験室に慣れさせた後、モンキーチェアに入れ、頭部固定の順化を行った。ごく短時間(~1分)から始め、日数をかけて徐々に時間を伸ばし、30分まで行った。その際に、動物の様子を観察して、動物の口先に用意したチューブからジュースを与えるなどして、動物がリラックスしていることを確認し、徐々に固定時間を伸ばした。頭部固定を行っている際、眼球運動測定システムを用いて、眼球運動を計測した。このシステムは、マカクザルなどより大きいサルに使われるものであるが、マーモセットのように小さい目を持つ小型の霊長類にも使えることを確認した。これは、将来、眼球運動を用いて、興味のある他者を見ている時間を計測し、他者の選好を定量的に評価するのに用いる予定である。

また、他者の選好を調べるために他の個体が必要であり、実験室への順化を進めている。

神経活動記録システムのセットアップを進めており、また、実験中の計測システムを同期するために必要な制御プログラムを開発した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

初年度に、研究機関の異動があったため、申請時には想定していなかった、実験室の整備や、実験計画の倫理申請などが新たに必要となり、その影響で、研究課題の進捗がやや遅れている。しかし、その後のセットアップは順調に進んでおり、行動実験ならびに神経活動記録実験を行える状態を整えた。

今後の研究の推進方策

上記の通り、初年度に移動があったため、研究の進捗はやや遅れているが、その後、動物を導入し、実験室で行動実験を行える状態に整えた。今後は、行動実験を行い、他者の選好を行動指標で確認後、神経活動記録を開始し、申請書に記載した実験計画を予定通り進める。

次年度使用額が生じた理由

初年度に移動があったため、研究の進捗がやや遅れている。それに合わせて、研究の遂行に必要な物品の購入のタイミングが、同様にやや遅れた。

次年度使用額の使用計画

申請書に記載した実験計画を予定通りにすすめるため、当初予定していた、研究に必要な電極や動物を購入する。

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公開日: 2017-01-06  

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