エチオピアで進展している土地収奪やそれに関連した開発政策が、同国周縁部にくらす農牧社会に与えている影響が明らかになった。対象としたのはエチオピアとケニア、南スーダンの国境付近である。対象地域には2000年代から国内外の資本が大規模農場を建設した。建設過程においてはコミュニティへ適切な説明や補償がなされず、多くの地元住民が半強制的に従来の居住地からの退去を迫られた。農場建設後に農場での雇用を得た人もわずかであった。また対象地域を流れるオモ川の上流部に巨大ダムが建設されたことで、巨大ダムが人びとの生活を大きく変化させていることも明らかになった
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