研究課題
若手研究(B)
本研究は、ソクラテス以前の自然哲学をアリストテレスらペリパトス派が受容した際の傾向性を、『生成消滅論』をはじめとしたテキストに現れるアナクサゴラスやエンペドクレスらの言及を手掛かりにして明らかにするものである。本研究の結果明らかになったことは、第一にアリストテレスは先行見解も観察事実も同じ「パイノメナ」の語によって支持するものの両者の扱いには差異があること、第二に残念なことにペリパトス派は先行する自然哲学的諸見解を整合的に解釈しようとする傾向は薄いということである。
ギリシア哲学