• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実施状況報告書

現代中国の少数民族におけるキリスト教受容に関する研究―イ族を中心に

研究課題

研究課題/領域番号 26770030
研究機関福岡女学院大学短期大学部

研究代表者

徐 亦猛  福岡女学院大学短期大学部, 英語科, 准教授 (00638265)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード中国少数民族 / キリスト教 / 宣教師 / 宗教学 / 民俗学
研究実績の概要

2015年度の研究計画に揚げた「イ族におけるキリスト教受容に関する研究ー雲南省を中心に」の成果を以下のように挙げることができた。
イ族は、中国の諸少数民族の中に多くキリスト者人口を有する一つの民族である。従来、イ族の宗教的基盤は伝統的な原始宗教である。しかし、イ族の間に非常に浸透しているのは、イ族の伝統的な原始宗教や絶大的な影響力をもつ儒教、道教、仏教などといった漢民族の伝統的な民間信仰ではなく、西洋文化の根源であるキリスト教である。キリスト教はイ族において急速に成長している現実、イ族の信仰活動の基本状況、伝統的な原始宗教との関係、イ族の文化生活に対する影響などを解明するため、イ族が最も多く居住している雲南省に対して、現地調査を実施することは欠かせない。本研究は、筆者が交通の不便な山岳地域である中国の雲南省の管轄する一つのイ族の村落に住み込み、現地の研究協力者を通して、村のイ族の住民と信頼関係を築き、観察、インタビュー、活動参加という伝統的な研究方法を通して、キリスト教信仰をもつ住民たちの日常生活とキリスト教礼拝活動を綿密に記録し、その調査から得られる一次資料とデータを駆使し、理論的な分析を通して、イ族の宗教的状況を把握し、現代イ族社会におけるキリスト教の位置づけと役割を明らかにした。
その成果として、2014年度において研究発表した原稿を論文としてまとめ、『福岡女学院大学教育フォーラム』第18号に掲載された。さらに、2015年度の日本基督教学会第63回学術大会において研究発表を行った。その時、寄せられた質問やご意見に基づいて、発表原稿を見直しながら、論文としてまとめ、2016年度中投稿する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究においてイ族の居住地に対する現地実態調査は中心課題の一つである。2015年度中、雲南省のイ族村落に赴き、イ族におけるキリスト教受容に関するデータを収集し、撮影、分析の現地調査と研究を行った。収集したデータのもとで、分析を行い、原稿をまとめ、学会で研究発表をした。

今後の研究の推進方策

現代におけるイ族のキリスト教信仰実態を解明するため、雲南省のほか、四川省のイ族居住地区に対して、現地調査を実施し、キリスト教信仰活動の基本状況、伝統的な原始宗教並び四川省の現地文化との関係、イ族の文化生活に対する影響などのデータを収集し、分析する。

次年度使用額が生じた理由

本年度別の研究出張によって、年度内に2回目の雲南省の現地実態調査ができなかったため、次年度使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

本年度の2回目の雲南省の現地実態調査費用を次年度の追加現地調査費用として使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 中国少数民族におけるキリスト教の受容に関する研究ー英国人宣教師ポラードを中心に2016

    • 著者名/発表者名
      徐亦猛
    • 雑誌名

      福岡女学院大学教育フォーラム

      巻: 第18号 ページ: 1-8

    • 謝辞記載あり
  • [学会発表] 中国の少数民族におけるキリスト教受容に関する研究―イ族(彝族)を中心に2015

    • 著者名/発表者名
      徐亦猛
    • 学会等名
      日本基督教学会第63回学術大会
    • 発表場所
      桜美林大学多摩アカデミーヒルズ(東京都多摩市)
    • 年月日
      2015-09-12 – 2015-09-12

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi