研究成果の概要 |
本研究は、哲学・美学史上散発する「われ感触す、ゆえにわれ在り(Sentio, ergo sum)」、すなわち、人間存在の本質は触れ感じることにある、とする思想を系譜化した。この思想の重要な提唱者としてヘルダー、リーグルそしてメルロ=ポンティの三者を取り上げて(再)検討し、この三者間のつながりを明らかにすることにより、この思想を近代哲学・科学の出発点であると同時に限界でもあるデカルトの「われ思う、ゆえにわれ在り(Cogito, ergo sum)」のオルタナティブとして位置づけた。
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