研究課題
若手研究(B)
「ムデハル美術」とは、中世イベリア半島におけるキリスト教美術とイスラーム美術の異文化交渉のひとつとして、1859年以来、スペイン美術史研究において論じられてきた現象である。しかしその名称が指す内容は、19世紀後半から21世紀までの社会状況の変遷に応じて、大きく揺れ動いてきている。本研究では、主要な先行研究の分析を通して、「ムデハル美術」の研究がそのときどきの近現代スペインのイスラーム理解と深く結びついていることを論じた。
西洋美術史