本研究の目的は(1)九州地域を中心とした仏涅槃図を調査しの高精細画像を収集すること(2)仏涅槃図の様式分類の方法論を確立することであった。以下、それぞれについて概要を記す。 (1)九州地方を中心に18点の仏涅槃図の調査および撮影を行った。調査を行った作品については個別に調書を作成した。また新規に発見した2点の仏涅槃図については詳細を論文で公表した。 (2)仏涅槃図に描かれる涅槃関連のテキストに登場する代表的な人物のモチーフ数種抽出し、各作品のデータを比較し仏涅槃図の分類を試みた。これらのモチーフについて全て同じ特徴が見いだせる作例は近似した図様を表すことは確認できた。
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