本研究では、スターリン期のソ連建築、とりわけ首都モスクワの再開発プロジェクトに関連する建築物を考察対象とし、それらがメディア上でどのように取りあげられ、ソ連という共同体の建設神話の中でどのような役目を果たしたのかを検証した。そこで具体的に用いたのが、当時最も広範な影響力を有したメディアである映画と、専門家間の言説形成の場であった建築雑誌である。これらのメディアの中で、スターリン期を代表する地下鉄駅や各種公共建築がどのように描き出され、どのような意味を与えられたのかを明らかにした。 これらの研究の成果については、国内学会および国際会議において報告を行い、学会誌等に論文を投稿、掲載された。
|