研究課題
若手研究(B)
本研究は、戦後日本映画においていかに「民主主義」が表現されたかを分析した。また、この研究は日活映画を分析の対象とし、戦後民主主義という思想のインパクトの広さを明らかにした。加えて、この研究では少年期~青年期に民主主義に接した世代の表現を分析することで、旧世代への反発と見られる表現が独自の民主主義の表現となっていたことを明らかにした。その最大の特徴は、「自己決定権の尊重」の原則がしばしば保守派によって「対話の精神」を用いて疎外されることへの警戒であり、旧世代の民主主義の欺瞞の告発であった。
近現代日本美術史