本研究では、熊本県に流れる二つの河川流域に伝存する和漢籍コレクションを分析対象とした。 最終的に258点(1176冊)に及んだ菊池市蔵和漢籍については、版本の刊記、写本の奥書、蔵書印や識語に至るまで採録した『菊池市生涯学習センター蔵和漢籍分類目録』を刊行し、漢籍や歴史、文学関係の書物が多く伝存していることを明らかにした。 1600点以上に及んだ美里町恵照寺蔵の古文書・和漢籍については、手書きで書誌を採録し、文書と典籍を弁別しながら、その入力作業を進め、簡易目録を完成した。結果、予想通り、仏教系(浄土真宗)関連の書物が多いことが判明した。
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