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2016 年度 実施状況報告書

英国唯美主義再考--服装・室内装飾の表象を手がかりに

研究課題

研究課題/領域番号 26770106
研究機関中央大学

研究代表者

輪湖 美帆  中央大学, 理工学部, 助教 (50707106)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード唯美主義 / 消費文化 / 服装・室内装飾 / オスカー・ワイルド / 英米文学 / ヴィクトリア朝
研究実績の概要

平成28年度は、19世紀英国の作家オスカー・ワイルドの編集者としての側面に注目した。具体的には、編集者としてのワイルドと直接あるいは間接的に関わりをもつ女性作家の文章を分析しつつ、関連資料の収集および分析に主に時間を費やした。本来であればこの成果を形にするところまで到達したかったが、対象テクストの先行研究もほとんどなく、対象作家のフルネームもわからない状態からスタートした手探りの調査であったため、当初の予定より多くの時間が必要になった。
また、初期段階で使用したデータベースの情報が他の資料から得られるものと矛盾していたため、さらなる調査が必要となったことも調査・分析に時間がかかった原因として挙げられる。その後一次資料・二次資料を調査したところ、データベースの情報におそらく誤りがあるのではないかという結論に至った。引き続き調査は続けるが、こうした作業を通じて得られた成果も、今後口頭発表や論文等の形で発表する予定である。
また平成28年度は、調べた限りでは国内の図書館に所蔵されていない雑誌や書籍などをインターネットを通じて入手した。具体的には、イギリスのオスカー・ワイルド協会(The Oscar Wilde Society)のジャーナルである _The Wildean: A Journal of Oscar Wilde Studies_ のバックナンバーを協会より直接購入して上記調査に役立てたり、編集者としてのワイルドが称賛していたテクスト等のリプリント版などを購入したりした。
こうした調査・分析を進めつつ、これまで研究上あまり光を当てられてこなかった対象テクストを、そこに描かれる服装・室内装飾という観点から分析することにも着手した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

理由は複合的であるが、一つには「研究実績の概要」欄通り、分析対象の女性作家に関する情報が少ないため、人物の特定作業が難航し、その結果予定がずれこんでいることが挙げられる。またテクスト自体の先行研究も少なく、文章中に描かれていることの同時代的意味を一次・二次文献にその都度あたっているため、テクストの解釈にも予定より時間がかかっている。そのため補助事業期間の延長を申請し、承認された。

今後の研究の推進方策

引き続き作者の特定、同時代の文化・社会状況の調査をさらに正確なものにしつつ、テクストそのものの分析を進め、成果を口頭発表あるいは論文の形にまとめていきたい。

次年度使用額が生じた理由

対象の作家の特定に時間がかかり、成果発表にまで至らなかったこと、また日本の図書館で入手困難な書籍がリプリント版で入手可能であったことなどが重なり、それに関連した経費等が予定を下回ったことなどが理由である。

次年度使用額の使用計画

資料の収集、および成果を形にする際に必要な経費等に使用する予定である。

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公開日: 2018-01-16  

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