| 研究課題/領域番号 |
26770125
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| 研究機関 | 国立民族学博物館 |
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研究代表者 |
岡本 尚子 国立民族学博物館, 民族社会研究部, 外来研究員 (90600817)
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| 研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| キーワード | 仏語・仏語圏文学 / オリエンタリスム / 仏語圏地域文化研究 / 芸術諸学 |
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| 研究実績の概要 |
1.平成26年度に行ったマルドリュスの全著作概要に関する調査結果、及び、最初の妻Lucie Delarue-Mardrusの著作等の参考文献により、マルドリュスの生涯についての詳細な情報をまとめた。とりわけLucieの著作からは、マルドリュスの生涯についての新たな情報を多く収集することができた。
2.フランス国立図書館、Jacques Doucet文学図書館において、マルドリュスの書簡に関する調査を行った。それぞれの図書館が所蔵する、マルドリュス及びマルドリュス宛の書簡（ジッド、アポリネールなど）の一覧を作成し、調査開始に必要な情報を収集した。
3.フランス国立図書館所蔵の、Yvonne Desportes、Maurice Desrez、Rene Lenormand作曲の、マルドリュスの作品に由来する歌曲に関する調査を行った。これらの作品は、現時点までその存在が知られていなかったものであり、特に『千一夜物語』発表以降のマルドリュスの活動について、重要な情報をもたらすものである。また、『千一夜物語』に由来する曲の他、『シバの女王』による作品も複数あることから、マルドリュスの『千一夜物語』以外の作品の、当時の評価を伺い知ることができる資料でもある。
4.マルドリュスと同世代のフランス文化に関する事例調査の一環として、「音楽の旅～フランス音楽の世界～」「音楽の旅Vol.2～フランスの音楽シーンにおける外国人作曲家たち」演奏会の監修及びプログラムノートの執筆を行った。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、国立民族学博物館が独占的契約を得て所蔵している<マルドリュス遺贈コレクション>の使用を中心とした調査であるが、平成27年度は、フランス・パリでの現地調査により、同コレクションからは情報を得られなかった、マルドリュスの作品に由来する歌曲の存在が多数判明した。これにより、同コレクションに不足している情報を補完し、マルドリュスの活動の全体像をより鮮明にすることに成功しており、当初の目的を十分に達成している。
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| 今後の研究の推進方策 |
1.平成28年度は、まず当初の計画に沿って、マルドリュスと交流があった作家・文化人たちの著作、及びマルドリュスが関与した作品（挿絵、音楽、映画等）の調査・分析を行う。[例：(1)文学：マラルメ、ジッド、ヴァレリーなど(2)美術：シュミット、ブールデルなど(3)音楽：ラボ―、カナルなど既に存在が解っていたものに加え、平成27年度の調査で判明したものも加える。(4)映画：ライニガーなど。]これらの情報収集のため、フランスで現地調査を行う。
2.三年間の調査結果をまとめ、論文を発表する。
3.昨年度新たに計画に入れたマルドリュスの書簡に関する調査は、書簡の量が膨大であることが判明し、その詳細な調査を最終年度の本年度に行うのは難しいと思われるため、大まかな調査にとどめ、当初の計画を実行することを最優先とする。
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