J.-C.マルドリュスの『千一夜物語』仏語訳は、ベルエポック期のフランスの知的エリートたちの間で大流行したものの、その翻訳元が不明なことから評価が低く、マルドリュスに関する研究はほとんど行われていなかったが、未発表作品や個人資料を含む<マルドリュス遺贈コレクション>を利用した本研究課題により、これまで明らかになっていなかった彼の活動の全体像と、彼が当時のフランスの芸術文化全般において果たした重要な役割が明らかになった。この成果をまとめたカタログを、2018年度中にフランスの出版社より出版予定である。
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