本研究で行った、チベット語の東西方言の音韻、文法の記述は、未記述方言に関する言語学的基礎データとして、類型論をはじめとする言語学の諸分野に寄与する。共時的なチベット語の各方言と、各時代の文献を用いた比較言語学的な研究は、チベット語学のみならず、言語変化のモデルを提示するものとして一般言語学にも示唆を与えるものである。 学術論文、文法書の出版のみならず、研究成果の現地還元を目指し、チベット語言語教材として、絵合せカルタ、及び、絵本の作成も行った。今後はこれらの教材の活用・改善も継続的に行っていきたい。
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