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2017 年度 実績報告書

音声学的視点を踏まえた現代日本語文法記述の精緻化の試み

研究課題

研究課題/領域番号 26770139
研究機関新潟大学

研究代表者

岡田 祥平  新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (20452401)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワードイントネーション / アクセント / 同意要求 / 確認要求 / 「とびはね音調」 / 「クナイ」 / 新用法
研究実績の概要

本研究は,音声の諸要素,特に音調(=イントネーションやアクセントによる声の高さの動態)を考慮に入れつつ,現代日本語文法研究で記述された文法的意味を再検討し,その記述の成果のさらなる精緻化を目指して行った。研究最終年度となる本年度は,これまでの研究について,以下のような知見としてまとめた。
(1)同意要求の「新表現」とされる「クナイ」には,先行研究で前接することが指摘されていた形容詞の他に,形容動詞,動詞が前接することが可能である。さらに,「クナイ」単体で使われることもある。
(2)同意要求表現(=話し手が聞き手に発話内容について単純に同意をしてほしいと思う際に使用される。なお,話し手と聞き手,それぞれが所有している発話内容に関する情報量については問わない)と,確認要求表現(=話し手が聞き手に発話内容に判断してもらいたと思う際に使用される。なお,話し手よりも聞き手のほうが発話内容に関する情報量が多い)場合では,使用される言語形式が同一であっても,使用される音調が異なる蓋然性がある。
ただし,以上の結果は,ごく限られた人数の東京方言話者の読み上げ音声をもとに導き出した結論であり,一般性が認められるかについての検討にまでは至らなかった。
なお,本研究で取り上げた同意要求の「新表現」とされる「クナイ」は現代日本語使用社会に観察される「新表現」であるが,この「新表現」の分析を行うにあたって現代日本語使用社会を「多言語」の文脈で考える必要性も感じるに至ったため,本年度はそのような枠組みを模索する考察もあわせて行った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 音声(音便)2018

    • 著者名/発表者名
      岡田祥平
    • 雑誌名

      真田信治監修『関西弁事典』ひつじ書房

      巻: - ページ: 134-140

  • [学会発表] 国会では「手話」がどのように論じられてきたのか―「国会会議録検索システム検索用API」を利用した経年的な考察―2018

    • 著者名/発表者名
      岡田祥平
    • 学会等名
      社会言語科学会第41回研究大会

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公開日: 2018-12-17  

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