研究成果の概要 |
本研究課題は、1) 中国北方のモンゴル諸語(シネヘン・ブリヤート語、ダグール語、モンゴル語ホルチン方言)の言語資料の蓄積と公開、2) シネヘン・ブリヤート語の文法記述、3) 古い時代のモンゴル語と現在のモンゴル諸語の文法形式の異同に関する比較・対照、の3点を目的とした。1) に関しては2編の資料、2), 3) に関しては各1編の論文を公刊した。公刊論文では、シネヘン・ブリヤート語の文末に見られる人称標識の使い分け(述語人称/所有者人称)が、中期モンゴル語における文末の動詞屈折形式の使い分け(定動詞/形動詞)の使い分けと並行的であること、それがユーラシアに広く見られる類型であろうことを指摘した。
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