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2014 年度 実施状況報告書

地域のネットワークを活用した実践的な日本語教育プログラムの構築

研究課題

研究課題/領域番号 26770176
研究機関福島大学

研究代表者

中川 祐治  福島大学, 人間発達文化学類, 准教授 (70352424)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2018-03-31
キーワード地域日本語教育 / 日本語ボランティア教室 / 外国人住民 / 外国人散在地域 / ネットワーク形成
研究実績の概要

本研究の目的は、地域に暮らす外国人住民に対する実践的な日本語教育プログラムを構築することにある。これまで各地域の日本語ボランティア教室で実践されてきた日本語教育活動を、地域のネットワークをもとに集約、統合し、より発展させたかたちでの実践的なプログラムの作成を目指すものである。そのために、フィールドとする福島県内の地域の日本語ボランティア教室に通う学習者と、実際に教育支援活動を行っている支援者に聞き取り調査を行い、実態の把握を行った。調査から、学習者においては、事前に学習の目的やニーズが明確である場合と、事前にはそれほど明確でない場合とがあり、たとえ前者であっても、学習が継続するにつれて次第に明確でなくなる、あるいは変化していくといった多様性が認められた。また、支援者においては、おおきく、ボランティア志向の支援者、教師志向の支援者、交流志向の支援者にタイプが分かれるが、実際の教室では彼らの志向性と学習者のニーズとの間にミスマッチが起こっていることが分かった。また経験の浅い支援者においては、特に教え方の点に強い不安を持っていることが明らかになった。
また、上記の目的を達成するためには、支援に関わる関係者のネットワーク作りが重要であるため、交流会を開催し、意見の交換と情報の共有をはかった。また、地域の日本語ボランティア教室に通う学習者の中には、子どもをもつ保護者も多数いることから、学校教員との連携、ネットワーク作りを進めた。
その他、外国人住民のより精緻な実態把握のため、国勢調査のデータをもとに福島県内59市町村の外国人居住マップの作成を進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

学習者、支援者への聞き取り調査については、当初の予定数を下回っているが、27年度予定分とあわせて当初の予定数を達成する見込みである。一方、関係者とのネットワーク形成については、学校教員との連携まで広げることができ、当初の計画を上回っている。また、外国人居住マップの作成に着手するなど、全体としてはおおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

27年度は、26年度予定分とあわせて学習者、支援者の聞き取り調査を一層進めていく。また、県内外の教室への質問紙調査もあわせて行い、幅広い観点から実態の把握に努める。また、ネットワーク形成のための交流会、ネットワーク会議の開催も予定している。

次年度使用額が生じた理由

聞き取り調査の予定の数が当初の見込みより少なくなったため、旅費、謝金分が次年度へと繰越しとなった。また、あわせて文字起こしの作業についても次年度になったため、その費用が繰り越しとなった。

次年度使用額の使用計画

27年度においては、26年度計画分で実施できなかった聞き取り調査についてもあわせて実施する予定である。また、その文字起こしについてもあわせて実施し、分析を進める。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち謝辞記載あり 1件)

  • [雑誌論文] 外国につながる子どもがいきいきと学校生活を送るための連携・協働のあり方2015

    • 著者名/発表者名
      中川祐治・那知上恵一
    • 雑誌名

      言文

      巻: 62 ページ: 39-54

    • 謝辞記載あり

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公開日: 2016-06-01  

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