本研究の目的は、ダイナミック・システムズ・アプローチの手法を参考としながら、日本語学習に対する動機づけの長期的変化を探ることであった。調査では、日本の大学に在籍する留学生、および卒業後、日系企業に就職した元留学生を対象として半構造化インタビューを実施し、日本語学習に対する動機づけの変化と変化の時期、影響要因を分析した。さらに、動機づけを高めることを目的とした授業実践を行った。結果として、日本語学習開始時から大学4年間、就職後までにおいて動機づけの在り方と影響要因が変化することが示された。これにより、各教育段階において求められる学習支援や教育プログラムの内容が異なることが示唆された。
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