本研究の目的は「大学生のための持続可能性教育としての日本語教育学プログラム」の開発である。異文化学習の方法「対話的問題提起学習」と、他者への共感的理解を養う自己カウンセリング法「ロールレタリング」の2つの技法を、日本語教育副専攻科目および日本語教師研修で用い分析した。その結果①人々の生き方を知る教材や議論で思考が深化されたこと、②学びの過程で想像力が発揮された「ことば」、想像力の基点となる「自己」が獲得されたことがわかった。また、本プログラムでの2つの技法の併用により、①非日常の言語活動による「実践知」の可視化、②主体的な話題選択や価値観・アイデンティティを含む自己開示ができることがわかった。
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