平成27年度は、本プロジェクトが構築するシステムにおけるリーディング・コースの強化を行った。まず、多読についての研究・教育実践動向を調査し、報告を行った。また、既存のシステムに総語数2000語以下のGraded Readersを150種増やし、システム・ユーザにさらなる学習の選択肢を与えた。すべての本に対して、Readabilityや語彙レベルなどの困難度指標を算出し、オンラインによるグロッサリーが提示できるようになった。本年度は 想定していた人数の倍以上の、約300名が本システムを使用したことにより、多様な教育的資源がデータベースに蓄積することができ、その結果、システムの精度を高めることができた。 さらに読み物の選択肢を増やす一助として、ウェブ上で手に入る読み物をコピー・アンド・ペーストして、本システムと同様な、WPM測定とやアドバイス文が算出されるウェブ・アプリケーションを作成し、本システムに組み込んだ。 多読に関するビデオチュートリアルを作成し、アクティブ・ラーニングの学習指導形態をとるリーディング授業の実践を行った。年間を通して、特にアチーブメント・テストやモチベーションの観点から、教育的効果を観察することができた。 300名のシステムユーザーに、事前テストと事後テストを実施し、顕著な英語力が向上したグループと英語力がさほど向上しなかったグループのプロファイリングを行い、本システムの問題点を抽出する作業を進めている。
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