研究課題/領域番号 |
26770229
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
大塚 紀弘 法政大学, 文学部, 講師 (10468887)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 版本 / 戒律 / 律宗 / 泉涌寺 |
研究実績の概要 |
本年度は、(1)研究課題に関係する仏典版本の原本調査・撮影、(2)研究課題に関する研究成果の公表、(3)研究課題に関係する史料の収集および整理の3つの方向で作業を進めた。 (1)としては、律三大部と呼ばれる唐代および宋代に撰述された戒律関係仏典の版本を対象として取り組んだ。具体的には、泉涌寺(京都市東山区)所蔵の律三大部版本の中、『四分律含注戒本』『四分律刪補随機羯磨』『四分律含注戒本疏』『四分律刪補随機羯磨疏』『四分律行事鈔』の書誌を調査するとともに、写真撮影を行なった。次年度も引き続き原本調査の機会を得、全体の分析に着手する予定である。 (2)としては、これまでの研究成果を基に、「中世鎌倉における中国文化の受容―版本・輪蔵・碑文を題材に―」「日本中世における中国石碑文化の受容」など、研究課題に関係する論文を公表した。また、国際学会で「Analysis of Japanese Buddhist paintings in Europe based on textual data」と題して研究課題に関係する研究発表を行なった。 (3)としては、平安時代から南北朝時代までに、日宋・日元交通によって中国から日本にもたらされた現存版本一覧の作成を行なった。現存版本一覧には、刊記、奥書、蔵印を載せ、原所在地や輸入の経緯についても分析した。次に、寺院の聖教目録などの史料から「唐本」の注記などを手掛かりにして中国で刊行された版本を見出すとともに、該当する書名を推測し、日本請来版本一覧の作成を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
おおむね計画通りに調査および研究が進んでおり、その成果の一部を公表することができたから。
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今後の研究の推進方策 |
泉涌寺蔵律三大部版本の原本調査を重点的に行ない、調査研究報告書の刊行を目指す。
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次年度使用額が生じた理由 |
必要に迫られて年度末に複写費、物品費を使用し、期限内に申請できなかったため。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度の複写費、物品費として使用する。
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