研究課題/領域番号 |
26770249
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
飯山 知保 早稲田大学, 高等研究所, その他(招聘研究員) (20549513)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 華北社会 / 宗族 / 碑刻 / 金元時代 / 10-19世紀 |
研究実績の概要 |
今年度は、8月と9月に、それぞれ山西省と河南省で碑刻現地調査を行い、予定していた碑刻の多くを実見することができた。それと平行して、今年度も国際学会において英語・中国語での学術発表を積極的に行った。具体的には、2016年6月に京都で行われたAAS-in-Asia 2016、同年8月に中国広州で行われた中国宋史研究会第十七届年会、同年9月にそれぞれ北京で行われたRUC歴史考古沙龍8と郎潤宋遼金元史青年学術沙龍第七場、同月に上海で行われた“十―十三世紀東亜史的新可能性”首届中日青年学者宋遼夏金元史研討会、同年11月に厦門で行われた“歴史學研究的問題與路徑”學術研討會、2017年3月にそれぞれイェール大学・ハーバード大学・ブラウン大学で行われたInvited talk series at the Council on East Asian Studies at Yale University、“New Directions in Central and Inner Asian History” Workshop、Invited talk series at the Joukowsky Institute for Archaeology and the Ancient Worldで報告を行った。これらにより、現地の研究者たちと有益な交流を行い、同時に多くの研究上の助言を得ることができた。そしてその成果の一端は、下に列挙される研究論文として公表された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実見予定であった碑刻は、現存していたものに関しては、大部分を調査することができた。また、国際学会においても、予定していた以上に報告を行い、有意義なフィードバックを多く得ることができた。論文についても、当初予定した論文をおおむね執筆・出版することができた。 ただし、現地調査において、少なからぬ碑刻が、現在は民間博物館に収蔵されていることを発見し、その実見のため、2017年度に予算を残し、当該博物館を訪問することにした。
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今後の研究の推進方策 |
今後は、この3年間で得た史料・知見にもとづき、14-19世紀中国華北宗族に関する著書を執筆することに注力する。
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次年度使用額が生じた理由 |
山西省・河南で調査を予定していた碑刻の少なからぬ部分が、民間での売買を経て、現在は内モンゴル自治区の鄂爾多斯蒙古源流博物館(2017年開館予定)の所蔵となっていることが判明したため。
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次年度使用額の使用計画 |
その後、当該博物館に調査申請を提出し、その結果、2017年8月に、博物館の開館後に調査を実施できることとなった。研究費の繰り越し使用額は、この調査に充てることとなる。以上の理由から、研究計画を遅らせる必要がある。平成29年度中には研究計画を完了できる予定である。
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