| 研究課題/領域番号 |
26770251
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| 研究機関 | 弘前大学 |
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研究代表者 |
中村 武司 弘前大学, 人文学部, 准教授 (70533470)
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| 研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| キーワード | イギリス / 大西洋革命 / 改革運動 |
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| 研究実績の概要 |
第1年次である2014年度では、19世紀前半におけるイギリスの改革運動と大西洋革命との関係の解明にむけて、英国図書館（the British Library）ならびにロンドン大学歴史学研究所にて、検討課題に関する史料の収集・調査を進めた。
まず英国図書館にて、未刊行の書簡集や庶民院の議事録・日報、政治パンフレットなど、政治家サー・ロバート・ウィルスンやサザク選挙、ロンドンの改革運動や民衆政治にかんする史料の収集・調査を実施した。同様にロンドン大学歴史学研究所においても、本研究にかんする史料の調査を進めた。その結果、ウィルスンがヨーロッパやラテンアメリカ諸国における環大西洋革命の支持者であったこと、サザク選挙や政治集会においてイギリスの改革運動のみならず海外の革命・独立運動についてさかんに議論されていたこと、さらにはウィルスンが他国の革命・独立運動への軍事的・経済的支援を禁じるべく制定された「外国軍入隊禁止法（The Foreign Enlistment Act）」（1819年）に強く反対していたことを確認し、イギリスの改革運動と大西洋革命との関連について、一定の知見を得るに至った。
しかしながら、上記の図書館以外の手稿史料等の調査については、分量ならびに所蔵状況から2014年度の海外史料調査に十分に進めることができなかったため、2015年度にあらためて作業を進める予定である。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究では刊行史料、新聞や雑誌等の定期刊行物にくわえて、手稿史料のような未刊行史料の調査も実施する予定であった。電子データベース化されていない新聞・雑誌は、英国図書館コリンデイル分館新聞図書館に所蔵されているものの、2014年度の段階で工事のため一時閉館となり、イギリス滞在中にはまったく利用することができなかった。
またロンドン大学歴史学研究所にかんしても、滞在期間の途中から移転作業のため休館となったため、史料調査が十分に進めることができなかった。
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| 今後の研究の推進方策 |
本研究の第2年次にあたる2015年度は、19世紀前半のイギリスにおける大西洋世界の諸革命への世論のあり方とその形成過程を検討し、海外の革命・政治変動に対するイギリス国内の支持・支援のあり方、その政治的・イデオロギー的背景を明らかにする予定である。またあわせて、海外における革命や独立の動きが、イギリスの国民意識の再編成をどう促
したかについても考察を進めることとしたい。
そのさい、イギリスの各図書館・文書館において、政治評論誌や新聞の収集・調査を実施するほか、各種のオンライン史料の調査も網羅的に行う予定である。ただし、第1年次の海外での史料調査が当初の計画通りに進展したとはいえないため、第2年次でも継続して実施し、第1年次の研究の遅れを取り戻すべく、万全を期すこととする。
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