平成27年度以降の計画として,黒曜石原産地試料の岩石学的,鉱物学的,地球化学的な「情報」を集約するための各種機器分析としていたものの,平成26年度中に,隠岐島後の黒曜石原産地試料の定量分析,半定量分析を実施していたため,これらの分析値を用いた地球化学的な手法を用いた原産地解析法について検討した.この成果については,隅田・稲田・亀井・及川(2016)資源環境と人類にて公表した.これにより,次の段階としての黒曜石製石器の非破壊分析による原産地解析を実践するための基礎的な作業を終えた. また,平成27年8月に長野県霧ヶ峰地域の原産地調査を行い,その他,黒曜石原産地の比較研究のための調査を北部九州(腰岳など)で実施した.隠岐島後と同様,これらのデーターの取りまとめを実施している段階にある.
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