研究課題/領域番号 |
26770281
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
與倉 豊 東京大学, 総合文化研究科, 助教 (70586552)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | テンポラリークラスター / 産業見本市 / 関係性 / ネットワーク |
研究実績の概要 |
本年度は福岡県と長野県におけるテンポラリー空間における多様なネットワークを事例として,国際会議や産業見本市における主体間の関係性構築を対象に,主に社会ネットワーク分析を分析ツールとして用いることにより,論点を深めることができた. テンポラリー空間は開催期間が限定されて主体が集合する空間であり,個人的な会合などによって参加主体間において相互の信頼関係が醸造される重要な場であると考えられる.長野県の諏訪地域で開催される諏訪圏工業メッセに関して,これまで研究代表者が検討してきた産業見本市における主体間関係構築の分析に加えて,諏訪地域内の共同研究開発や継続的に開催されている研究会,勉強会などを通して構築された関係性について,新たに社会ネットワーク分析を用いて検討し,それらの分析結果を英語論文にまとめた. また九州半導体産業における主体間ネットワーク構築の興味深い事例として,半導体関連の国際会議(半導体実装国際ワークショップ:略称MAP)を分析対象として,県や公的支援機関などによる制度的な支援体制によって,九州内および九州外のみならず,海外の主体を含みながら主体間ネットワークが進化していることを明らかにした.それら分析結果を英語論文としてまとめ発表する予定である. さらに新たなテンポラリー空間の事例として,福井県の繊維産業を対象に,共同研究開発における企業や大学,公的支援機関間の関係性について,社会ネットワーク分析を用いて検討した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究目的どおりテンポラリー空間に参画する多様な主体に関して,社会ネットワーク分析による検討が深められた.それら分析結果をもとに,GISを用いた主体間関係に関する地図化作業を進めることができている.
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今後の研究の推進方策 |
前述した通り,日本においてテンポラリー空間を検討した研究は少ないが,九州半導体産業における一時的な主体間関係性の構築と持続的な取引関係の構築との関係について,日本の事例として英語論文にまとめ,査読付き雑誌への投稿を進めている.
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次年度使用額が生じた理由 |
データベース構築のための謝金支払い額に関して,当初アルバイト学生を雇う予定であったが入力の複雑さから研究代表者が入力を行う必要があり,予定していた謝金の使用額がなくなったため.また社会ネットワーク分析のためのデータベース構築を初年度に集中的に行い,実態調査のための旅費が次年度に回されたため.
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次年度使用額の使用計画 |
調査旅費と英語論文の校閲費用として使用する予定である.
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