本研究では,国際会議や,共同研究開発のようなテンポラリー空間における共立地と,産業集積のような恒常的な共立地との関連性について,主に社会ネットワーク分析を用いて検討した.本研究の成果は,以下のようにまとめられる.第1に,北陸地域の共同研究開発ネットワークを検討し,大学や公設試,また一部の中核企業がネットワークのハブとなることを明らかにした.第2に岩手県米沢地域を事例に,研究会などによるネットワーク構築状況を可視化した.第3に半導体の国際会議のパフォーマンスを分析し,国際会議が国内・外の企業にとって取引関係構築の重要なイベントであり,既存の個人的関係性を増強する役割を果たすことを明らかにした.
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