本研究は,文化的生産物の生産の側面のみならず,流通や消費の側面からも大都市に集まるのか論じることが求められていることを踏まえ,大都市と地方における文化消費者の消費行動の違いから,当該産業の集積要因,存立基盤について明らかにすることを目的とした。 広島市,福岡市,さらには広島と宮崎の縁辺地域を対象とした現地調査を実施し,パフォーマンスの実態を明らかにした。その結果,大都市ほどパフォーマンスの商品化がみられること,都市の産業構造によって,支援主体が異なること,地方では,パフォーマンスをコミュニティの維持や地域資源として捉えられていることが明らかとなった。
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