| 研究課題/領域番号 |
26770293
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| 研究機関 | 静岡県立大学 |
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研究代表者 |
奈倉 京子 静岡県立大学, 国際関係学部, 准教授 (70555119)
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| 研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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| キーワード | 中国 / 中国系移民 / 文化外交 / 孔子学院 / 来華留学生 |
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| 研究実績の概要 |
本研究は、「華南地域」（中国の沿海地域に加え、香港、マカオ、台湾、東南アジア華人社会を含めた拡大地域）を対象に、中国の文化外交が、既存の社会的ネットワークをどのように利用し、また逆に、どのようなプロセスで新たなタイプのネットワークや人の移動を創出しているかを明らかにすることを目的としてきたが、調査を通して、中国（大陸）への留学を経験した華人から成る「マレーシア留学生会」等、中国政府と海外華人社会とをつなぐ媒介的組織の存在の重要を発見することができた。こうした組織の仲介により、中国の対外中国語政策が推進しやすくなり、中国での直接的経験のない華人の若い世代を中国へ引き寄せていることがわかった。中国で留学生として生活しているマレーシア華人の若者へのインタビューも行ったが、機会を利用し、自身の「中国人性」を戦略的に利用するものの、「華語世界」は維持されていることもみえてきた。
こうした調査結果をまとめ、平成29年度は、計画通り、研究成果の発信を重点的に行った。
まず、本研究課題で行った調査研究の成果をもとに、編著『新中国系移民の移動と経験』の「序章」と論文「中国の文化外交における中国系移民の媒介的作用」の執筆を行った。加えて、中国、マレーシア、スペインの研究者とも意見交換をし、研究成果としての編著の構想を練った。
次に、中国語でも執筆を行い、中国社会科学出版社から刊行される論文集に寄稿した。その際、編集委員の中国人研究者と情報交換を行った。
さらに、日本で日系移民、韓国系移民を研究している研究者と研究会を開催し、「在外同胞」を比較民族誌的に研究していくための視座についてディスカッションを行った。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究成果を発信できるところまできており、概ね、計画書通りに進んでいる。
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| 今後の研究の推進方策 |
本年度は、昨年度、出産時期が重なったためにできなかった計画を遂行する。具体的には、２つある。１つは、マレーシアで収集した資料の分析を行うこと。もう１つは、中華圏で開催されるシンポジウムで本研究成果を発表することである。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
平成29年度は出産のため、研究活動を計画通りに進めることができなかったため。
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